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常識と冷静の愛だ-7

 東から来る小さ恋人が磨羯宮に逗留する場合は必ずといってもいいほど、
男はカレをともなってアフロディーテの薔薇園にある
アフタヌーン用のテーブルに付くのだが、今日はその姿が見えない。

「紫龍は?」と、尋ねると、
「よく寝ていたからな」
「夜、遅かったんだろう」
「その間にタバコを吸わせて貰おうかと」
「うちは喫煙所じゃないぞ」と、云いながらもアフロディーテの口調は柔らかい。

 シュラが少し笑みを浮かべながら、
紫龍のことを語るのを耳にすると優しい気持ちになれる。
例え、買ったばかりのワンセグから目を離さないデスマスクが、

「とか云って、見ていると、やりたくなるからじゃねえのか?
ああ、もう今日の所は打ち止めか?」
と、一言そえ、シュラが肯定も否定もせずに、フッと鼻で笑っただけだとしても。
「所でこんな場所で時間を無駄にしてもいいのか?」
 二本目に火を付けた男にデスマスクはすかさず口を開いた。
「今日は山羊座の運命サイアクなんだぜ~。
恋人が居る人はアナタのワガママで仲違いする可能性アリだとさ」
「下らん。オレと紫龍には関係ない。というか、
アテナの聖闘士が女神以外のホロスコープを信じるな」

「そんな山羊座の危機を回復するラッキーメニューは駅弁だって。
……駅弁がラッキメニューってどうかと思うが、選択の余地はないよなあ。
さあ、どうする、ダンナ~ギリシアの真ん中で駅弁を食えるものなら、
食ってみやがれって、てやんでぃ」

 フッと、シュラは又、不遜に微笑んだ。
「別にテレビで消費されるような星占いを信じたワケでも、
お前に売られたケンカを買ったワケでもないが、……とぅ」
と、これだけはきちんと煙草の火を消した男が又、トビ去ったとしても。

「それで君は?」と、アフロディーテはまだワンセグから目を離さない男に話しかけた。
「君は走らなくてもいいのか?
――――というか、さっきから何をそんなに真剣に見ているんだ?」
「えっ?」
と、男が顔を上げた所為でアフロディーテの目に愛らしいイヌの姿が飛び込んできた。
「きょうのわんこ」と、画面からナレーションが聞こえてくる。
「……」
「いやあ、暑いから庭に穴補って涼んでお母さんの花壇をダメにするとか、
キャベツ食うだけで、テレビに出られるんだから、
イヌって気楽だよな」と、云いながらデスマスクの目は優しい。

「そうかもしれんが、君は紫龍よりも、
看板犬だけどお客様が犬よりプラモに夢中でちょっぴり不服なワンコやら、
センパイワンコに声を掛けて欲しくてうずうずしている犬の方が
紫龍より大事だというのか?」

「?何だ、あのガキ、とうとう足腰でも悪くしたのか?」
「そうなったら、誰の所為だと思うんだ?」
「一人しか居ないだろうが」
 
何時になく真面目に答えるデスマスクにアフロディーテは哀れみさえ覚える。
「自分が何を云ったのか判らない愚か者には、ケーキなぞやらん」
「何で、そうなるんだ~」
「胸に手を当ててよく考えてみろ。
全く、アイオリア、君もケーキと格闘してないで、何か一言、云ってやれ」
 アフロディーテから指名を受けて、シフォンケーキをぱくついていた男は
初めて皿から二人に減った諸先輩方に視線を移した。

「……もしかして、シュラは駅弁を食べるために出て行ったのか?」
「まあ、そんな感じだ」
「それは大変だな。」と、ケーキを頬張りながらアイオリアは続けた。
「一つ判らないのは……どうして、ドラゴンが足腰を痛めるハメになるんだ?」
 それは……、ハメられるからと、流石のデスマスクも云えないでいると、
アイオリアが何か閃いたようであった。
「ああ、日本人だから駅弁を調達しなくてはいけないからか?」
「調達というよりは、差し出す感じ、かな?」
「確かに駅弁は日本じゃないと売ってないからなあ。
駅の小父さんが売ってるホットドックも旨いけど、なんかニュアンスが違う感じがするし……」
「ホットドックか。当たらずとも遠からずだな」

「てゆうか、アイオロス、お前さ~」
「はい?」
 名前を呼ばれた獅子座のゴールド聖闘士は改めて、デスマスクを見つめた。
その目は昔と、兄が反逆者の烙印を押されても、
「お前が女神に忠誠を誓えば何ら問題はないことだ。――――違うか?」
「はい、ありがとうございます」と、シュラの言葉を素直に頷き、
それでも流石に良心の呵責を覚えたのか、たまに食事を与え、菓子をやり、
結果的に餌付けに成功してしまった頃の純真な目と何ら、
そして、今、自分が携帯で見ているワンコたちと何ら変わりない。
 デスマスクは溜息を付いた。

「いや、何でもない。つうか、お前、鼻の頭にクリーム付いているし」
「えっ?どこ?」
 だが、青年が探し当てるより早く白い指がそのクリームを拭いさり、
アフロディーテはぎゅっと、その大きなワンコを抱き締めた。
「君だけはいつまでも、いつまでも、そのままで居てくれ、アイオリア」
「それも、どうよ。――――ちゅうか、何でオレの周りはこんなのばっかりなんだ~」と、
いつものように卓袱台返しをして、12宮を駆け下りた蟹座の黄金聖闘士は、
どうやら駅弁は本当に山羊座のラッキーメニューだったことを知ることとなる。

――――――――――――――――――――――――――
すいません、ムダに長くて。
アイオリア加入で、冷静も新シリーズ突入。
何にしても、今日のわんこはいいですねえ。


ちなみに、シュラのとぅは、だんださんがね、罪×で、やったの。うふふ
↑って、それっばか(;´Д`)
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2006-10-01 : 冷静と常識の愛だ(山羊龍+年中) : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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