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何よりも甘い

まっすぐで艶やかな美しい黒髪を一つにまとめ、
真っ赤なエプロンという完璧なスタイルで、
紫龍が泡立て器とかき混ぜている。

「何を作っているんだ」
「プリンをちょっとな。氷河、お前、好きだろう」
「作れるのか、プリンなんて」
「茶碗蒸しと大差ないぞ」
「そうゆうもんか?」と、疑問を投げかける前に考えてみる。

茶碗蒸しをうんと甘くするとプリント云えなくもないか?
「でも、若干色が違うぞ」
「茶碗蒸しに入れるのはだし汁だからな」
「成る程」と、感心するしかない自分とは対称的に、
紫龍は手際よく次の行程に移る。

小さな茶色の瓶の中身をボールに振りかけると、
途端、魔法のように漂う甘い香。

「なんだ、これは」
「バニラエッセンスって、それは舐めても……」
と、云うのがちょっと遅かった。
手はまだ、甘い香りがするが、舌は何というか、無味というか。それだけというか。


「何で甘くないんだ」
「それがバニラエッセンスというものだ」
「虚しい」
「だって、いきなり舐めるとは思わなかったから」

「プリンの底にある奴かと」

「それはこれから作る所だ」

きっちり計った砂糖を鍋に投入し始めた紫龍を後ろから抱きしめて。
「口直ししていいか?」
と、返事を貰う前にプリンよりも柔らかく甘い唇を味わう。

そのせいで、カラメルが少しビターになってしまったが、それは又、別のお話。

――――――――――――――――
某所で繰り広げられているバニラエッセンス祭の余波で。
第一弾は氷河で。

なんか、すっごい新鮮な気分です。
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2010-09-08 : 氷河-SS : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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