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ふたりのしょくたく

パステル・デ・カルネ、お肉のケーキという意味だが、
この磨羯宮では挽肉よりピーマンやタマネギ、トマトにハーブを多用し、
たっぷりのエメンタールチーズとパルメザンチーズと卵で作る、
恋人が泊まった翌朝の定番メニューで、紫龍も好物のはずなのだが、
どうしたことか、今日の彼は、ちょっと怒ったようなむくれたような顔をしている

「どうした、紫龍。食欲ないのか?」
「いえ、そうゆうことではなく」
「じゃあ、冷めないうちに召し上がれ。それとも他に食べたいモノがあるのか?」
「いえ、そうじゃないんですけど、」
 とりあえず、これ以上、出された料理の熱放出を見逃せないと感じたのか、
手を合わせて、スプーンを取って、一口口に運ぶ。

「おいしい」
「なのに、何か、問題が?」
「シュラ、これを作るのってどれくらい、時間が掛かりますか?」
「そうだな。せいぜい15分位でぱぱっと」

「……この前、テレビでやっていたのですが、
焼くのに一時間かかってましたよ。朝ご飯にしては、手間が掛かりすぎです」
「昨日も明け方まで頑張ったのに?」
「アナタの体が心配なんです。昨日だって、シェスタそこそこで……」
「Sex?」
 その言葉がまだ使えない子供の唇をシュラは塞ぐ。

「ちょ、シュラ」
「そんなに気にするな。お前の居ないところではちゃんと休んでいるんだしな」
とろっと蜂蜜みたいに柔らかくなった視線を確認し、シュラは最後のだめ押しを試みる。
「いいか?スイミンっていうのは、質も関係するんだ。
お前とSexするとその分、熟睡出来る。前後不覚なほどな」

「それは……、そうみたいですね」
シュラにせがまれて、何度か膝枕をしてあげた紫龍はそのことを熟知している。
「まあ、それでも心配というのなら、膝枕でもして貰おうか。抱き枕でもいいぞ」
「それがアナタの健康のためなら、致し方がありません」
と、難しい言葉をわざわざ使わなくても恥ずかしいだけで、
イヤでないことを知っているシュラは、
「では、遠慮なく」と、ソファに座らせ、膝の上に頭を置くと数えるまもなく眠りの国に誘われた。

今なら、天敵となり果てた上司のアイオロスが傍らにやってきても、眠ってられる自信があったが、
そんな時間も勿体なくて、おちおち寝てられなくて、
薄目でこっそり紫龍の慈愛と云っていいだろう、
そのものの表情を見ているというのは、本人には内緒のことだった。

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元ネタは【世/界/の/朝/ご/ハン】あれって、得意料理を作る人と、
本当に朝ゴハンを作り人が居て、面白いですね。
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2010-11-09 : 山羊龍-SS : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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