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真夜中に目が醒める

目が醒めると同時にシュラの大きな手が紫龍の頬に触れたのでさっきのが夢と知れた。
目の前にいる、薄ぼんやりとした月明かりに照らされているシュラが紫龍に微笑んでくれている。

「どうした、コワイ夢でも見たのか?」
「いや、ただ……、少し喉が渇いて」
「叫びっぱなしだったもんな」
 そう、にやりと笑ったシュラは紫龍の額にキスをすると、待ってろと云った。
「今、ミルクでも温めてくるから」
「水でいい」
「身体が冷えるからダメだ」と、念押しし、更に子供がベットから降りるのを禁止する。

 やがて、渡されたのは少しだけ湯気の出ている白いミルク。
こくっとそのまま両手で飲んでいると、
「大丈夫だ」と、大きな手で頭を撫でられる。
何が?とは云ってくれない。云ってくれない方がいい。
なぜなら、紫龍の不安なんて両手じゃ数え切れないからだ。
 血に塗られた手。死んだ人間の嗚咽。それは友になれたかもしれない男。
やがて、自分の番が来る恐怖。
 
 昔、目が醒めた理由は違っていた。
単に親が、もしくはそれに該当する自分を保護してくれる人物が居なかったから。
ただ、それだけ。今、考えればたわいもないことであったが、
一人ということが、無性にやるせないことがあった。
そのことを恨んでも仕方がないし、嘆いても何も変わらないと理解していても、
時々、真夜中のベットの上で涙が溢れて止まらないことがあった。
もちろん、その時はこんな風に、いいこ、いい子と眠りに付くまで頭を撫でてくれた人は居ない。

けれど……、

「シュラ?」
「なんだ?」はっきりした声で返事をされ、
紫龍は返事の代わりに唇に自分のソレを押し当てる。
驚かれたのは一瞬だけで、後は自然と舌と舌がもつれあった。

「ずっと、起きていたんですか?」
自分を傍らに抱きながら。だが、そんなことは聞けやしない。
ましてや、誰かのことを考えていたんですかなんて?
なんてことはない。あの頃と少しも変わらない。
いや、隣りにシュラが居てくれる分だけ、タチが悪い。

 そう自嘲しながら、紫龍はシュラの楔を自分の中に埋め込む。
きつくきつく捉えて離さない。なんてことはない。
そうすると、少しだけシュラが何処かに居なくなる不安が消える。
暗闇が恐くなくなる。

「大丈夫か?」シュラの優しい声に、突き上げられるより肉がかき乱される。
「大丈夫だから、もっと……」

 そう返事をしようとしても、掠れた声では上手く言葉が出ない。
代わりに紫龍は激しく腰を揺り動かす。

―――お願い、大丈夫ですから。痛いだけでもいいから。俺を見て。
俺だけを見て。あの人を忘れて。今だけいいから、もう一人にしないで。

―――だから、お前も勝手に一人になるなよ。

 そう返事の代わりにシュラは紫龍を、優しくぎゅっと抱き締めた。


――――――――――――――――――――――――――
ラストが中々決まらず、しばらく放置していた。
しかし、放置したからといって、格段、面白くならないのが、
文章の不思議な所。。。(;´Д`)


てゆうか、単に不眠症カップル(笑)
シュラ視点で話を書くつもりだったけど、まあ、気が向いたら。
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2007-05-23 : 山羊龍-SS : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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